Column

ようきペットクリニックのスタッフブログです

🐈胃内異物の低侵襲外科🐈

1歳の猫ちゃんが、
誤って異物を飲み込んでしまい、他院で「催吐処置」を行いましたが異物は出てこず、
消化管内視鏡(胃カメラ)で取り出す目的で当院を受診されました。

レントゲンを撮ってみると細かい金属製異物が多数見られました・・・

まずはできるだけ負担の少ない方法からということで、
当院でもまずは「できるだけ手術をしない方法」での対応を試みました。

催吐処置を当院でも実施して吐かせようとしましたが反応はなく、
そのまま麻酔をかけて胃の内視鏡検査を行いました。

飲み込んでいたのは磁器製のネックレスでしたが、
細かく砕かれていて数がとても多かったこと、食べ物の中に埋もれていた
といった理由から、内視鏡だけで確実にすべてを取り出すのは難しいと判断しました。

その場合には開腹での胃切開が一般的に実施されますが、当院では低侵襲治療を信条としていますので、
体への負担をできるだけ減らすために腹腔鏡を使った胃切開を試みました。

必要最小限の傷から胃を外に出し、硬性鏡を用いながら異物を取り除きました。

摘出した異物です。      傷の大きさは 約1.5cmでした

通常の手術では 5〜10cm ほど切ることが多いです

傷が小さいため、痛みや体への負担を抑えることができます。

カメラで拡大しながら胃の中を確認できるため、
異物をしっかり目で見て取り出すことができ、
取り残しのリスクをとても低くできるのも大きなメリットです。

私の調べる限り動物医療では、このような方法で胃の手術を行う報告は見当たりませんでした。
指導医である自由が丘動物医療センターの朴先生と相談し、人医療で行われている同様な術式を参考に今回の術式を考案いたしました。

消化管内視鏡では取りきれない、摘出が危険な異物の場合に胃切開術が適応となりますが、
できるだけ切開を小さくして体にやさしい方法を選びたい

このような場合には、
本術式は有効な選択肢になると考えています。

最後に

内視鏡や腹腔鏡の手術は、
「どんな子にも必ず良い」というわけではありません。

その子の状態をしっかり見極めたうえで、
一番安全で、負担の少ない方法を選ぶことが大切です。

当院では、
それぞれの治療法の良い点・注意点を丁寧に考えながら、
最善の治療をご提案しています。

異物誤食や手術について、
ご不安なことがあればいつでもご相談ください。

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