肺葉捻転の治療 肺葉切除を実施しました
先日、アフガンハウンドの患者様が緊急来院されました。
他院にて肺葉捻転の診断を受け、広島市内で手術可能な動物病院を探され、当院を受診されました。
来院後、レントゲン検査や血液検査、超音波検査などを実施したところ、
肺葉捻転に加え、炎症所見および胸水の貯留が認められました。
また、僧帽弁閉鎖不全も併発している状態でした。
肺葉捻転は、肺の一部がねじれることで血流や空気の流れが遮断され、急速に状態が悪化する可能性のある疾患です。
内科的治療では改善が難しく、外科的な対応が必要となります。
アフガンハウンドは好発犬種としてもしられていますが予防は難しい疾患です。
本症例では全身状態および心疾患を考慮し、
迅速に手術を行うことを優先とし肺葉切除を計画しました。
当日は麻酔導入後、動脈ラインを確保し傍脊椎神経ブロックを併用した鎮痛管理を実施しました。
さらにフェンタニルを併用することで、周術期の疼痛をできる限り抑えるよう配慮しています。
術式については、事前に胸腔鏡補助下手術の準備も行っていましたが、
僧帽弁閉鎖不全を認めていたことから、手術時間の短縮と確実性を優先し、
今回は肋間開胸による肺葉切除を選択しました。
手術は問題なく終了し、術後経過も良好でした。
翌日には自発的に食事を摂取できるようになり、呼吸状態も明らかに改善しています。
肺葉捻転は迅速な診断と外科的対応が予後を大きく左右する疾患です。
当院では、低侵襲手術だけでなく、症例ごとの状態に応じて最適な術式を選択し、安全性を最優先に治療を行っています。
今後も引き続き、患者様一頭一頭にとって最善の医療を提供できるよう努めてまいります。
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