Column

ようきペットクリニックのスタッフブログです

ウサギの腹腔鏡補助下避妊手術について

先日、当院ではウサギの避妊手術を腹腔鏡補助下で実施しました。ウサギは犬や猫と異なり、麻酔や手術のリスクが高いため、より低侵襲な手術方法が求められます。
今回の手術では、腹腔鏡を用いることで安全かつスムーズに手術を進めることができました。

ウサギの避妊手術の重要性
ウサギは成長とともに子宮疾患(子宮癌、子宮内膜炎など)の発生率が高まる動物です。特に4歳以上のメスウサギでは子宮腫瘍の発生率が80%以上ともいわれており、避妊手術は病気の予防として非常に有効な手段となります。

腹腔鏡補助下の手術とは?
従来、ウサギの避妊手術は開腹手術が一般的でした。しかし、ウサギは痛みに非常に敏感で、ストレスが大きな負担となるため、より低侵襲な方法が望まれます。

そこで当院では、腹腔鏡補助下での避妊手術を採用しています。

腹腔鏡補助下避妊手術のメリット

【傷が小さく、痛みが少ない!】 
小さな切開のみで手術が可能なため、術後の痛みが少なく回復が早い。
痛みが少ない手術では麻酔薬の使用量も減らせるため麻酔薬の副作用も抑えられ、結果的に安全な麻酔を実施することが出来ます。

【術後の回復がスムーズ!】 
ウサギはストレスに弱く、手術後の食欲低下が命に関わることも。
低侵襲手術なら食欲回復が早く、術後の回復も良好です。

実際の手術の様子

今回のウサギは、腹腔鏡補助下での卵巣・子宮摘出術を実施しました。
小さな傷口からカメラを挿入し、視野を拡大しながら慎重に卵巣と子宮を体外に牽引し体外操作にて子宮卵巣を摘出。
従来の開腹手術と比較して、傷口が小さく(1/4~1/3程度の傷口)、術後の回復も非常にスムーズでした。
術後はすぐに自力で動き始め、数時間後には食欲も回復し、元気に退院しました!

【まとめ】
ウサギの避妊手術は、将来的な子宮疾患を予防するために非常に重要です。しかし、ウサギは麻酔リスクが高く、手術の負担をいかに軽減するかが課題でした。
当院では腹腔鏡補助下での避妊手術を導入し、ウサギの負担を最小限に抑えた手術を提供しています。

「ウサギの避妊手術を検討しているけれど、手術が心配…」という飼い主様は、ぜひお気軽にご相談ください。

当院では最新の設備と技術を活用し、大切な家族の健康を守るお手伝いをいたします!

最新の記事

  • 内視鏡手術

    ウサギの腹腔鏡補助下避妊手術について

TOPに戻る