Column

ようきペットクリニックのスタッフブログです

「心を撃ち抜かれた一日 ー 小児外科医「山高篤行」の言葉から学んだこと」

先日、大阪で開催された獣医内視鏡外科学会に参加してきました。

その中で、小児外科医・山高篤行先生の講演を拝聴する機会がありました。

正直に言うと、これほど心を動かされた講演は初めてでした。

心が動いて、自分の道がパッと見えた瞬間でした。

講演の中で語られたのは、小児外科の歴史や技術だけでなく

Child First and Always
——子どもを最優先に考えるという理念
そして、命を扱う外科医としてどうあるべきかという姿勢でした。

新生児の小さな命に対する手術。1cmのズレが致命的になる世界。

その中で語られた
手術の9割は手術前に終わっている

手術の前に祈りなさい。しかし神は切開線やトロッカーの位置は変えてくれない」という言葉。

準備の精度がそのまま結果になる。この言葉は、強烈に自分の胸に刺さりました。

さらに印象的だったのは、

王貞治さんの言葉の引用

「人間だからミスはするものだ」とよく言う。
しかし、最初からそう思っている人間は必ずミスをする。
プロというのは、ミスをしてはいけない
自分を“人間だから仕方ない”と思った時点で、負けている。
百回やっても、千回やっても、絶対にできる。
そう思って初めてプロだ。
命を懸けて戦っていた武士が、
「ミスもある」などと思っていたはずがない。

時代は違えど、
命懸けで向き合っているかどうかだ。

この言葉を聞いたとき、

ハッとしました。

自分はどうだろうか。
どこかで「人間だからミスも仕方ない」と思ってしまっていなかったか。
恥ずかしながらそう思っている自分がいました・・・

普通の人間であることは辞めようと思いました(本気で) 

さらに山高先生は、手術に臨む姿勢や上達するためにどうしたらいいかという私の質問についてこう応えてくれました。


「手術に関係する論文は事前にすべて読む」
「あり得る展開をすべて想定する」
「起こり得る合併症を先に潰しておく」

そうすると
不可能だと思っていた手術が 「出来るんじゃないか?」に変わってきて、
更に準備を重ねていくと「絶対に出来る!」に変わってくると
そして

小児外科は神様がやり残されたことへの挑戦だと。不可能を可能にするのが小児外科医だ

と。
自分もこのような心構えで手術に向かって準備をするべきだ。と感じました。

かっこよすぎです。山高先生

また、成功例だけでなく、
救えなかった症例についても率直に語られていました。
その一つ一つに真正面から向き合う姿勢、
そしてご家族との誠実な対話。

その話を聞きながら、何度も涙が出ました。

今回の講演を通して強く感じたのは、
「技術」だけではプロにはなれないということです。
・どこまで準備しているか
・どこまで考え抜いているか
・どこまで本気で向き合っているか
プロとしての在り方と準備、その積み重ねが、
はじめて「命を扱う仕事」に値する。

稲妻に打たれたような感覚でした。

自分はまだまだまだまだまだまだ!だと痛感しました。

同時に、まだ頑張れる、伸びしろがたくさんあるぞ!とも思いました。

自分の今後の獣医の道が照らされたようでした。

この経験をただの「良かった講演を聞いてきた」で終わらせたくない

自分の心に日々留め、診療に必ず還元していきます。

そして獣医療における本物のプロフェッショナルになるために、地道な努力を積み重ねていきたいと思いました。

まずはオペ前の記事を沢山かくことにします!

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