腹腔鏡による避妊手術について
当院で行う避妊手術は特別な理由がない限り、ノラ猫のTNRも含め全て腹腔鏡で実施します。
従来行っていた開腹手術に比べると、
傷口が小さく侵襲が少ないため
・吸入麻酔薬の使用量が少ない⇒心肺機能に対する抑制が少なく麻酔のリスクが低減される
・当日元気に退院できる
・痛みが少なく術後すぐ元気に過ごすことが出来る
開腹による腹腔内臓器の乾燥などによる影響が少ないため
・術後の胃腸機能の回復が早い
高精度カメラによる拡大視野での手術が実施できるため
・より確実に、安全な手術が実施可能
・腹腔内臓器をくまなく観察ができる
・肝生検や腸生検など小さな傷口のまま他の手術を組み合わせることが可能
といった利点があります。
デメリットとしては
・高価な機材が必要なため開腹よりも費用が高くなってしまうこと
・特殊な技能が必要なため、技術的に未熟な場合は開腹手術よりも時間がかかってしまうこと
などがあります。
当院では年間100例以上の内視鏡手術の実績があり、手術は開腹手術よりも少し早いくらい(15分程度)で終了します。
費用に問題がない場合は痛みの少ない動物に優しい内視鏡手術をお勧めしています。
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